ありがとう...。01-02. [感謝(1)言葉の代わりに曲で]
(昨日の続きです。)
先日も、某老人ホームで、演奏をさせて頂きました。
演奏開始、一番最初に御紹介を受け、
開口一番「皆さん、こんにちは!」と御挨拶をさせて頂いた時既に、
心の中は、「うるうる状態」でした...。
そこにお集まりのお年寄りの方達のお顔...。
そのどれもが、「ニコニコ笑顔」です...。
ありがとう...。
今日の演奏会、楽しみにして下さってたんですね...。
ありがとう...。
でもね、一番楽しみにして居たのは、私だと思いますよ...。
だって、昨晩、眠れませんでしたから...。
最後まで、どうぞ宜しくお願い致します...。
「うるうる状態」の私の心..。
でも、それを悟られては、だめです...。
「平常心」を装って...。
だから、演奏中は、兎に角、笑顔で...。
でもね...。
皆さんの嬉しそうな笑顔を拝見すると、また「うるうる」...。
もう心はここで、大泣きです...。
でも、泣いたらだめです...。
でも、泣いたらだめです...。
笑顔です!
だから、いつも、笑顔を作る為に、両方の頬を引き上げて...。
思いっ切り引き上げて...。
それでも、途中何度も、泣き出しそうで...。
誰か...。
私の両頬を、「大型クレーン」で引き上げて...。(笑)
そんな、泣き出しそうな私の前で、曲の途中、
あるお一人が、声を上げて泣き始めてしまいました...。
きっと、この曲、思い出が沢山お有りになったんですね...。
その思い出、楽しかった物ですか?
良かった...。
音楽は、本当に、「不思議」な力を持った物です。
その曲が、心や体を、「あの日、あの時」に戻してくれます...。
まるで「タイムマシン」ですね...。
皆さんの顔が、少年少女の様に、活き活きとなって居るのが解ります...。
そしてそれはきっと、お顔だけで無く、心も...。
そして、体も...。
プログラムを進める内、車椅子に乗られ、
その方の御担当の方が、それをゆっくりと押しながら、
会場に入って来られた方も、何人か...。
ちらほらと...。
きっと、体調が悪くて、お部屋でお休みだったんですね...。
それが、演奏が聴こえて来たら、
「何か楽しそうだから行ってみたい...。」とおっしゃられて...。
そうですよね?
きっと...。
良かった...。
お元気になられるお手伝いが出来て...。
ありがとう...。
集まって下さって、ありがとう...。
貴重なお時間を、ありがとう...。
そして、沢山の大きな感動を、ありがとう...。
今、この会場の中で、一番幸せなのは...。
今、この会場の中で、一番元気になったのは...。
そう...。
この、私です...。
私の仕事は、「こう言う」仕事です...。
昔から、こう言う仕事を表現するのに、「とても便利な単語」が有ります...。
「天職」...。
{み}