母方の祖母の話...。 [想い出(幼い頃)]
(昨日の続きです。)
昨日は、「父方の祖母」の話でした...。
今日は、「母方の祖母」の話です...。
その「父方の祖母の話」よりも、もっと前の事、
つまり、「もっとずっと幼かった頃の話」です...。
ある日...。
母方の祖母に連れられて、一緒に近所に買い物に出掛けました...。
その買い物をする場所に行くには、
狭いですが、とても交通量の多い道を横断しなければならず...。
・狭くて、横断歩道も無い様な...。
・田んぼの中の「一本道」で、歩道も無い様な...。
そして、
・真っ直ぐな「一本道」なので、車が容赦無く飛ばして行く様な...。
そんな道でした...。
その場所に来た時、祖母が、こう言いました...。
「康生さん...。
いつかきっと渡れる時が来るから、
焦って飛び出したらいけませんよ...。
いつかきっと来るから...。
渡れる時は、きっと来るから...。」
と...。
(注意=愛媛弁です。)
それっきり、何も言わず、じっと待つ祖母...。
飛び出さない様に、私の手をしっかり繋いだまま...。
私は、
「こんなに沢山車が走って居るのに、そんな時来るんかなぁ...。」
と思いましたが、
それでも、じっと待って居ると、車が途切れる時が来ました...。
それも両方の車線、一度に...。
まるで、「渡るのは、今ですよ...。」と言う様なタイミングで...。
それ以降、何度も、祖母と「その道」を横断する事が有りましたが、
祖母は、いつも、「同じ事」を言い「同じ行動」をし、
又、「その同じタイミング」は、必ずやって来ました...。
いつも...。
それは、あまりにもいつも「同じ事」だったので、
それからしばらくしてからは、私の方が、
「おばあちゃん、ずっと待ってれば良(え)ぇんよね?」
と言う様になりました...。
そして...。
いつの頃からか、どんな道でも必ず、そして同じ様に、
「待って居れば、必ず渡れる時が来る」
と解った私...。
不思議な事、「それ」は、どんな道でも必ず、
「そのタイミング」来て...。
更に...。
いつの頃からか...。
生きて居て、ちょっと大変な時に、
祖母の「この言葉」が...。
今度は、「大きな支えに」、変わりました...。
「康生さん...。
いつかきっと渡れる時が来るから、
焦って飛び出したらいけませんよ...。
いつかきっと来るから...。
渡れる時は、きっと来るから...。」
{み}
(更に、内容は変わりますが、明日へ続く...。)
《追記》
「父方の祖母」は、私の事を「やっちゃん」と呼んで居ましたが、
この「母方の祖母」は、私がどんなに幼くても、
「康生さん」としか呼びませんでした。
(この祖母に、「やっちゃん」呼ばれた記憶が、全く有りません...。)
私は、「父方の祖母」も、勿論大好きでしたが、
「母方の祖母」の「こう言う所が」、大好きでした...。{み}